【過去問解説#009】単相3線式は「真ん中の線」がすべて
ミリア
いまの住宅はほぼ全部単相3線式(100/200V)。仕組みそのものが学科に出るし、技能試験のNo.5・No.9にも200V回路として登場する。ここは理屈から理解しておこう⚡
3本の線の正体
単相3線式は、変圧器から電圧線2本+中性線1本の3本で引き込みます。
電圧線 L1 ──────┐
├─ L1-N間: 100V
中性線 N ──────┤
├─ L2-N間: 100V
電圧線 L2 ──────┘
L1-L2間: 200V
- 電圧線と中性線の間 → 100V(コンセント・照明用)
- 電圧線どうしの間 → 200V(エアコン・IH・エコキュート用)
- 中性線は変圧器の中間から出ていて、接地(アース)されている
1つの引込みで100Vと200Vの両方が使える——これが単相3線式の強みです。
最重要ルール:中性線にヒューズを入れない
学科で繰り返し問われる急所がこれ。
中性線には、ヒューズや配線用遮断器の素子を入れてはいけない。
もし中性線が切れる(欠相する)と、100Vの2つの回路が直列につながった状態になり、負荷のバランスによって片側に100Vを超える電圧がかかるからです。つながっていた家電が過電圧で壊れる、最悪燃える。だから中性線は「切れない」ようにするのが鉄則です。
// 第二種電気工事士 学科 頻出パターン
単相3線式100/200Vの屋内配線で、中性線に銅バーを使うなどしてヒューズを施設しない理由として、最も適切なものはどれか。
- 中性線には電流が流れないため
- 中性線が断線すると、100V負荷に異常電圧が加わるおそれがあるため
- 中性線は接地されており感電のおそれがないため
- 工事費を安くするため
ミリア
「中性線に電流が流れない」はワナ。両側の負荷が不平衡なら差の分だけ流れるからね。理由はあくまで「切れたら怖いから」。
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正解: 2番
中性線の断線(欠相)時、2つの100V回路が200Vを分圧しあう形になり、負荷の軽い側に高い電圧がかかります。100V機器に150Vとか180Vがかかる事故——これを防ぐために中性線は保護素子で「切れる」構造にしません。
バランスが良いと得をする
両側の100V負荷が同じ大きさ(平衡)だと、中性線の電流は0Aになります。不平衡だと差の分だけ中性線に流れる——「中性線の電流を求めよ」という計算問題はこの性質を聞いています。平衡=中性線0A、これだけで解ける年もあります。
技能試験にもつながる話
単相3線がわかると、技能試験の候補問題No.5(単相200V)で「200V回路には接地側がない=黒と赤でOK」という施工条件が腹落ちします。L1-L2間には白(接地側)が来ない——理屈でつながると忘れません。
ミリア
「真ん中は切らない・接地されてる・平衡なら0A」。単相3線はこの3フレーズで丸ごと攻略だよ⚡